売上の返還

このエントリーをはてなブックマークに追加

(売上げに係る対価の返還等をした場合の消費税額の控除)

第三十八条 事業者(第九条第一項本文の規定により消費税を納める義務が免除される事業者を除く。)が、国内において行つた課税資産の譲渡等(第七条第一項、第八条第一項その他の法律又は条約の規定により消費税が免除されるものを除く。)につき、返品を受け、又は値引き若しくは割戻しをしたことにより、当該課税資産の譲渡等の対価の額(第二十八条第一項に規定する対価の額をいう。)と当該対価の額に百分の八を乗じて算出した金額との合計額(以下この項及び第三十九条において「税込価額」という。)の全部若しくは一部の返還又は当該課税資産の譲渡等の税込価額に係る売掛金その他の債権の額の全部若しくは一部の減額(以下この項から第四項までにおいて「売上げに係る対価の返還等」という。)をした場合には、当該売上げに係る対価の返還等をした日の属する課税期間の課税標準額に対する消費税額から当該課税期間において行つた売上げに係る対価の返還等の金額に係る消費税額(当該返還をした税込価額又は当該減額をした債権の額に百八分の六・三を乗じて算出した金額をいう。次項において同じ。)の合計額を控除する。
2 前項の規定は、事業者が当該売上げに係る対価の返還等をした金額の明細を記録した帳簿を保存しない場合には、当該保存のない売上げに係る対価の返還等に係る消費税額については、適用しない。ただし、災害その他やむを得ない事情により当該保存をすることができなかつたことを当該事業者において証明した場合は、この限りでない。
3 相続により被相続人の事業を承継した相続人が被相続人により行われた課税資産の譲渡等につき売上げに係る対価の返還等をした場合には、その相続人が行つた課税資産の譲渡等につき売上げに係る対価の返還等をしたものとみなして、前二項の規定を適用する。
4 前項の規定は、合併により事業を承継した合併法人が被合併法人により行われた課税資産の譲渡等につき売上げに係る対価の返還等をした場合又は分割により事業を承継した分割承継法人が分割法人により行われた課税資産の譲渡等につき売上げに係る対価の返還等をした場合について準用する。
5 前二項に定めるもののほか、第二項に規定する帳簿の記録及び保存に関する事項その他第一項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
消費税法施行令第58条 (売上げに係る対価の返還等に係る帳簿の記載事項等)
 
(特定課税仕入れに係る対価の返還等を受けた場合の消費税額の控除)
第三十八条の二 事業者(第九条第一項本文の規定により消費税を納める義務が免除される事業者を除く。)が、国内において行つた特定課税仕入れにつき、値引き又は割戻しを受けたことにより、当該特定課税仕入れに係る支払対価の額(第二十八条第二項に規定する支払対価の額をいう。)の全部若しくは一部の返還又は当該特定課税仕入れに係る支払対価の額に係る買掛金その他の債務の額の全部若しくは一部の減額(以下この項から第四項までにおいて「特定課税仕入れに係る対価の返還等」という。)を受けた場合には、当該特定課税仕入れに係る対価の返還等を受けた日の属する課税期間の課税標準額に対する消費税額から当該課税期間における特定課税仕入れに係る対価の返還等を受けた金額に係る消費税額(当該返還を受けた金額又は減額を受けた債務の額に百分の六・三を乗じて算出した金額をいう。次項において同じ。)の合計額を控除する。
2 前項の規定は、事業者が当該特定課税仕入れに係る対価の返還等を受けた金額の明細を記録した帳簿を保存しない場合には、当該保存のない特定課税仕入れに係る対価の返還等を受けた金額に係る消費税額については、適用しない。ただし、災害その他やむを得ない事情により当該保存をすることができなかつたことを当該事業者において証明した場合は、この限りでない。
3 相続により被相続人の事業を承継した相続人が被相続人により行われた特定課税仕入れにつき当該特定課税仕入れに係る対価の返還等を受けた場合には、その相続人が行つた特定課税仕入れにつき当該特定課税仕入れに係る対価の返還等を受けたものとみなして、前二項の規定を適用する。
4 前項の規定は、合併により事業を承継した合併法人が被合併法人により行われた特定課税仕入れにつき当該特定課税仕入れに係る対価の返還等を受けた場合又は分割により事業を承継した分割承継法人が分割法人により行われた特定課税仕入れにつき当該特定課税仕入れに係る対価の返還等を受けた場合について準用する。
5 前二項に定めるもののほか、第二項に規定する帳簿の記録及び保存に関する事項その他第一項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
 
(売上げに係る対価の返還等に係る帳簿の記載事項等)
第五十八条 法第三十八条第一項の規定の適用を受けようとする事業者は、次に掲げる事項(売上げに係る対価の返還等同項に規定する売上げに係る対価の返還等をいう。以下この項において同じ。が第四十九条第四項各号に掲げる事業に係るものである場合には、第二号から第四号までに掲げる事項)を帳簿に整然と、かつ、明瞭に記録しなければならない。
一 売上げに係る対価の返還等を受けた者の氏名又は名称
二 売上げに係る対価の返還等を行つた年月日
三 売上げに係る対価の返還等の内容
四 売上げに係る対価の返還等をした金額
2 前項に規定する事業者は、同項の規定により記録した帳簿を整理し、これをその閉鎖の日の属する課税期間の末日の翌日から二月(清算中の法人について残余財産が確定した場合には一月とする。次項において同じ。)を経過した日から七年間、当該事業者の納税地又はその取引に係る事務所、事業所その他これらに準ずるものの所在地に保存しなければならない。
3 前項に規定する課税期間の末日の翌日から二月を経過した日から五年を経過した日以後の期間における同項の規定による保存は、財務大臣の定める方法によることができる。
 
(特定課税仕入れに係る対価の返還等に係る帳簿の記載事項等)
第五十八条の二 法第三十八条の二第一項の規定の適用を受けようとする事業者は、次に掲げる事項を帳簿に整然と、かつ、明瞭に記録しなければならない。
一 特定課税仕入れに係る対価の返還等(法第三十八条の二第一項に規定する特定課税仕入れに係る対価の返還等をいう。以下この項において同じ。)をした者の氏名又は名称
二 特定課税仕入れに係る対価の返還等を受けた年月日
三 特定課税仕入れに係る対価の返還等の内容
四 特定課税仕入れに係る対価の返還等を受けた金額
五 特定課税仕入れに係る対価の返還等である旨
2 前項に規定する事業者は、同項の規定により記録した帳簿を整理し、これをその閉鎖の日の属する課税期間の末日の翌日から二月(清算中の法人について残余財産が確定した場合には一月とする。次項において同じ。)を経過した日から七年間、当該事業者の納税地又はその取引に係る事務所、事業所その他これらに準ずるものの所在地に保存しなければならない。
3 前項に規定する課税期間の末日の翌日から二月を経過した日から五年を経過した日以後の期間における同項の規定による保存は、財務大臣の定める方法によることができる。
(海上運送事業者が支払う船舶の早出料)
14‐1‐1 海上運送事業を営む事業者が船舶による運送に関連して支払う早出料は、売上げに係る対価の返還等に該当する。
(事業者が支払う販売奨励金等)
14‐1‐2 事業者が販売促進の目的で販売奨励金等の対象とされる課税資産の販売数量、販売高等に応じて取引先(課税資産の販売の直接の相手方としての卸売業者等のほかその販売先である小売業者等の取引関係者を含む。)に対して金銭により支払う販売奨励金等は、売上げに係る対価の返還等に該当する。
(協同組合等が支払う事業分量配当金)
14‐1‐3 法法第60条の2第1項第1号《協同組合等の事業分量配当等の損金算入》に掲げる協同組合等が組合員等に支払う事業分量配当金のうち課税資産の譲渡等の分量等に応じた部分の金額は、当該協同組合等の売上げに係る対価の返還等に該当することに留意する。
(売上割引)
14‐1‐4 課税資産の譲渡等に係る対価をその支払期日よりも前に支払を受けたこと等を基因として支払う売上割引は、売上げに係る対価の返還等に該当する。
課税売上げと非課税売上げを一括して対象とする売上割戻し)
14‐1‐5 事業者が、一の取引先に対して課税資産の譲渡等とその他の資産の譲渡等を行った場合において、これらの資産の譲渡等の対価の額につき、一括して売上げに係る割戻しを行ったときは、それぞれの資産の譲渡等に係る部分の割戻金額を合理的に区分したところにより法第38条第1項《売上げに係る対価の返還等をした場合の消費税額の控除》の規定を適用することとなるのであるから留意する。
(免税事業者であった課税期間において行った課税資産の譲渡等について対価の返還等をした場合)
14‐1‐6 免税事業者であった課税期間において行った課税資産の譲渡等について、課税事業者となった課税期間において売上げに係る対価の返還等を行った場合には、当該対価の返還等については法第38条第1項《売上げに係る対価の返還等をした場合の消費税額の控除》の規定の適用はないことに留意する。
 なお、この場合の法第9条第2項第1号《小規模事業者に係る納税義務の免除》、令第48条第1項第2号《課税売上割合の計算方法》又は第53条第3項第2号《課税売上割合が著しく変動した場合等》の規定の適用に当たっては、これらの各号に規定する消費税額に63分の80を乗じて算出した金額はないことに留意する。
(免税事業者等となった後の売上げに係る対価の返還等)
14‐1‐7 課税事業者が事業を廃止し、又は免税事業者となった後において、課税事業者であった課税期間における課税資産の譲渡等につき、売上げに係る対価の返還等を行った場合には、その返還等の金額に係る消費税額について、法第38条第1項売上げに係る対価の返還等をした場合の消費税額の控除》の規定は適用されないのであるから留意する。
(売上げに係る対価の返還等の処理)
14‐1‐8 事業者が、売上げに係る対価の返還等(免税事業者であった課税期間において行った課税資産の譲渡等に係るものを除く。以下14‐1‐8において同じ。)を行った場合において、当該課税期間に国内において行った課税資産の譲渡等の金額から当該売上げに係る対価の返還等の金額を控除する経理処理を継続して行っているときは、これを認める。
(注) この場合、当該売上げに係る対価の返還等の金額については、別途法第38条第1項売上げに係る対価の返還等をした場合の消費税額の控除》の規定の適用はないのであるが、同条第2項に規定する帳簿を保存する必要があることに留意する。
(特定資産の譲渡等に係る対価の返還等)
14‐1‐8の2 特定資産の譲渡等は法第38条《売上げに係る対価の返還等をした場合の消費税額の控除》における「課税資産の譲渡等」に含まれないことから、特定資産の譲渡等に係る対価の返還等を行ったとしても、同条の規定の適用はないことに留意する。
(売上割戻しを行った日)
14‐1‐9 課税資産の譲渡等に係る売上割戻しについては、次に掲げる区分に応じ、次に掲げる日に当該売上割戻しを行ったものとする。
(1) その算定基準が販売価額又は販売数量によっており、かつ、当該算定基準が契約その他の方法により相手方に明示されている売上割戻し 課税資産の譲渡等をした日。ただし、事業者が継続して売上割戻しの金額の通知又は支払をした日に売上割戻しを行ったこととしている場合には、これを認める。
(2) (1)に該当しない売上割戻し その売上割戻しの金額の通知又は支払をした日。ただし、各課税期間終了の日までに、その課税資産の譲渡等の対価の額について売上割戻しを支払うこと及びその売上割戻しの算定基準が内部的に決定されている場合において、事業者がその基準により計算した金額を当該課税期間において未払金として計上するとともに確定申告書の提出期限までに相手方に通知したときは、継続適用を条件に当該課税期間において行った売上割戻しとしてこれを認める。
(一定期間支払わない売上割戻しに係る売上割戻しを行った日)
14‐1‐10 事業者が売上割戻しの金額につき相手方との契約等により特約店契約の解約、災害の発生等の特別な事実が生ずるときまで又は5年を超える一定の期間が経過するまで当該相手方名義の保証金等として預かることとしているため、相手方がその利益の全部又は一部を実質的に享受することができないと認められる場合には、その売上割戻しの金額については、14‐1‐9にかかわらず、現実に支払(売掛金等への充当を含む。)を行った日における売上割戻しとして取り扱う。
 ただし、相手方がその日の前に実質的にその利益を享受できることとなったと認められる次のような場合には、その享受できることとなった日に売上割戻しを行ったものとして取り扱う。
(1) 相手方との契約等に基づいてその売上割戻しの金額に通常の金利を付けるとともに、その金利相当額については現実に支払っているか、又は相手方からの請求があれば支払うこととしている場合
(2) 相手方との契約等に基づいて保証金等に代えて有価証券その他の財産を提供することができることとしている場合
(3) 保証金等として預っている金額が売上割戻しの金額の概ね50%以下である場合
(4) 相手方との契約等に基づいて売上割戻しの金額を相手方名義の預金若しくは貯金又は有価証券として保管している場合
(取引が無効又は取消しとなった場合の資産の譲渡等の取扱い)
14‐1‐11 課税資産の譲渡等を行った後に、当該課税資産の譲渡等が無効であった場合又は取消しをされた場合には、当該課税資産の譲渡等はなかったものとする。
 なお、当該課税資産の譲渡等の時が当該無効であったことが判明した日又は取消しをされた日の属する課税期間前の課税期間である場合において、当該判明した日又は取消しをされた日に売上げに係る対価の返還等をしたものとして、法第38条第1項《売上げに係る対価の返還等をした場合の消費税額の控除》の規定を適用しているときは、これを認める。